今後のギリシアはどうなるのか?
今後のギリシアはどうなるのか?
こんにちは、日経225先物 無限攻略の225 えびすです。
誤解のないようにお話ししますが、まだギリシアはデフォルトはしていません。
もう一度今後の時系列を追って、整理しますね。
① 先週末にEUがギリシア政府に対して条件を飲まなければ支援を打ち切ると決定したことによって、ギリシア政府は銀行封鎖に踏み切りました(ギリシアにとって、まさかだったとみてますが・・・)。
この直後に、結果的にはその影響を世界のマーケットの中で日本が最初に大打撃を喰らった形にみえるのですが、所詮日経は20000円超えの高い位置の状態のままで、たかだか600円程度の調整を喰らった程度で終わっておるだけです。
デフォルトならば、こんな程度では済まないはずです。
②EUから支援が打ち切りにされると、ギリシア政府はIMFに対して30日までに借金を返さなければならないのが返せなくなり、デフォルトが確定されます。
だからギリシア政府はヤバいのです。
難しい言葉を使えば、6月30日明日に期限を迎えるギリシャへの第2次救援プログラムは、ユーロ圏財務相会合が延長を拒否したことで失効する見込みとなり、国際通貨基金(IMF)への債務返済は行われない公算となります。
そしてギリシャは、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性が高まりつつはあります。
一国のデフォルトで終わればまだしも、一番恐ろしいのはユーロを離脱することになってヨーロッパ全体の危機となり、さらに世界へと波及していくこととなります。
③第2次救援プログラムが失効することで、国際債権団の要求案とギリシャ政府の改革案は存在意義を失い、7月5日のギリシャの国民投票は、ユーロ残留の是非を問う投票となります。(ギリシア政府が交渉上手だと書きましたが、この国民投票をやるぞ!という揺さぶりによってついにECBをキレさせてしまった形になりましたが・・・)
世論調査の結果でもユーロ残留が多いことから、ギリシャ国民は、年金受給額が減らされ、受給年齢が引き上げられ、付加価値税などが増税されても、第3次救援プログラムを受け取る道を選択する公算もあります。
このパターンになれば、反緊縮財政を標榜して政権を獲得したツィプラス・ギリシャ政権は存在しえなくなり解散総選挙となります。
こうなれば、EUから支援の再開がされるので、IMFに金も返せてデフォルト回避で、まだマシな形となります。
反対にリスクシナリオとしては、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥り、ユーロからの離脱を余儀なくされ、北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)から離脱し、プーチン露大統領の傘下に入り、「 ユーラシア連合 」 の地中海への橋頭堡となった場合も考えられます。
そうなれば加盟国の離脱を想定していないユーロからギリシャが離脱することで、他の重債務国の離脱懸念が高まることも想定され、最後までポンドに固執した英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票も加わり、ユーロと欧州連合(EU)の瓦解の可能性が高まることになります。
この展開になれば、かなりの大打撃を世界中で喰らうことになり最悪のシナリオとなります。
④ギリシア中央銀行(ギリシア政府じゃないですよ)は7月20日にECBに対して国債償還をしなければならないですが、5日の結果次第で、これも出来なくなります。
以上ですが、EU IMF ギリシア政府 ギリシア中央銀行 ECB それぞれが立場も機関も違うものなので、一度整理して考えてみてくださいね。
時系列を追って分析するとこういった流れです。
個人的な意見としては、「 ECBがついにキレた・・・・ 」 これが今までとの今回の大きな違いで、マーケットをついにを動かし始めたな・・・という認識で、それ以外は何も特に変わっていないんじゃないかなぁと。
いずれにせよ大荒れの展開が待っていそうです。