ロシア勢の動き
ロシア勢の動き
ロシア勢がSWIFT離脱の準備およびイラン勢による決済システムへ参加する可能性を“喧伝”する展開。
具体的には欧州勢(EU)がロシア勢を国際資金移動のための基本的なスキームである「SWIFT」から追放するよう求めていること受けて、ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官がその可能性はまだ仮説の段階だとしながらも、イラン勢による決済システムである「SEPAM」を含む代替システムとペアを組む準備をしているとテレビ・インタビューで発言した由:
―ポイントは米欧勢画今次金融メルトダウンを通じて画策しているのは事態の収拾ではなく、混乱の維持と拡大を通じた世界史の刷新であるという点。
「SWIFT」を巡る動きは全てこの基本ラインに則って生じていることをまずは認識すべき。
―この文脈で重要なのは、ロシア勢においては国外の決済手段との組み合わせとして欧州勢(EU)のSEPA、イラン勢のSEPAM、中国勢のCIPSといった複数の選択肢が検討されている点。
他方で、去る2018年に「SWIFT」がイラン勢における複数の銀行を同国際送金網から遮断した結果、その翌年(2019年)にはイラン勢とロシア勢との間の銀行間取引が既にSWIFTを介さずに確立され、さらにドイツ勢を中心とした欧州勢(EU)においてもイラン勢が同経済圏の金融システムや決済システムに接続できるようSWIFTと並行したシステムの開発を始めている点がカギ。
そもそも「SWIFT」ですら仮想通貨を巡って中国勢との協働に踏み切った点を踏まえつつ、諸国勢が従前のシステム、すなわち英国勢が容認する中、米国勢(ドル)が主導してきた枠組みから離れ、根底から新しい金融システムの構想、さらには実装に向けて進展している可能性を中心に引き続き事態の推移を注視すべき展開。